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2013.05.15

葵祭と上賀茂神社走馬(そうま)の儀

※写真は全て2010年の葵祭です。

昨年の葵祭は、久方ぶり、それも15年ぶりの雨天順延でした。
本日は若干曇りつつも晴れたようで、良うございました。
私は今日は病院なので、うまく早く終わったら、
丁度岡山からお義母さんが来てはるんで、合流して葵祭に行ってもいいなぁと画策中。
見に行けたら、また、今年の葵祭をアップしたいと思います。

京都の三大祭のトップ飾る葵祭、現在は、勅使代より斎王代が注目されますが、元々は宮中の行事です。
古典籍で、「祭り」とあれば、それは葵祭を指します。


まずは、このお祭りに欠かせない植物、フタバアオイをご紹介します

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フタバアオイはウマノスズクサ科フタバアオイ属の多年草で、
茎が二股に分かれ葉を付けることから、この名が付きました。


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この時期、フタバアオイには花が咲きます。
俯きがち、しかも葉っぱの下に咲くお花は、地面すれすれまでにしゃがみ込まないと見えません。

フタバアオイは別名をカモアオイとも呼ばれます。
上賀茂・下鴨神社の神紋になっています。
あの有名な徳川家の三つ葉葵紋は、この神社の神紋に由来します。


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フタバアオイと共に、行列の貴人の挿頭(かざし)となるのは、桂の木です。
カツラ科カツラ属の落葉高木です。
葵は女性を、桂は男性を象徴していると言われています。


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行列は、御所を出発し、下鴨・上賀茂両神社へと参ります。
今年は雨天順延だったため、社頭の儀のみ昨日行われた模様です。
私が行列を眺めるのは、賀茂街道が多いです。
賀茂街道は、この時期、欅などの新緑のトンネルをくぐりながらの行列の運びがゆかしく、
また、道幅も狭いので、行列が間近に見られますし、賀茂川も近いので、一息入れることも出来ますので。


写真は、斎王代女人列の騎女(むまのりおんな)です。


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路頭の儀の間は、斎王代は腰輿(およよ)に乗られます。


上賀茂神社にて、行列は皆、馬や乗り物を下り、徒にて参拝です。
GW中に、同社にて「賀茂競馬(くらべうま)」を奉納した乗尻(のりじり)を先頭に、
警護列:素襖(すおう)・看督長(かどのおさ)・検非違使志(けびいしのさかん)・検非違使尉(けびいしのじょう)
内蔵寮官列:山城使(やましろづかい)・衛士・内蔵寮史生(くらりょうのししょう)
馬寮官列:馬寮使(めりょうづかい)
風流傘を挟み
斎王代女人列:蔵人所陪従(くろうどどころのべいじゅう)・命婦・女嬬・童女・斎王代・騎女・内侍・女別当・采女(うねめ)
勅使舞人陪従列:前導・勅使・舞人・陪従・内蔵使
と続きます。
列後方に、桜・橘・藤や葵桂にて飾られた牛車も追従します。


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御所・下鴨神社・上賀茂神社には、有料観覧席にて見学することも出来ます。


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蔵人所陪従は、雅楽を奏しながら鳥居をくぐります。


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斎王代は腰輿(およよ)から降ります。
五衣裳唐衣(いつつぎぬからぎぬ)、つまり、十二単衣の上に小忌衣(おみごろも)を着せかけ、檜扇(ひおうぎ)を手に、髪は垂髪(おすべからし)、頂に心葉(こころば)を言われる金属と玉の飾りを付け、額の両側に日蔭糸(ひかげのいと)を垂れます。

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小袿(こうちぎ)姿に打袴の騎女(むまのりおんな)もよいですが、私は女人列では采女(うねめ)の衣裳が素敵だと思います。
采女とは、元々は天皇皇后の側仕え(主に食事の奉仕)の女官でした。
地方豪族の娘が人質として献上されたのが始まりで、そこから巫女へと派生したと言われます。

行列では、斎院の神事を司る女官で、絵衣(えぎぬ)の上に青海波の文様の唐衣、その上に、千早(ちはや)という薄絹を纏い、切袴とよばれる短い袴を履きます。
斎王代と同様に、頂に心葉(こころば)を言われる金属と玉の飾りを付け、額の両側に日蔭糸(ひかげのいと)を垂れます。
心葉と日蔭糸を装束に持つ者は、神様に奉仕する役割です。

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現在は、葵祭は斎王代女人列が注目されますが、本来はこちらの勅使列がメインです。
勅使は四位近衛中将が勤め、黒色の太刀はきの衣冠束帯姿。
練歩(れんぽ)というゆったりとした歩き方で進みます。
後ろに、東游(あずまあそび)を舞う武官を従え、「河霧」の銘を持つ和琴を陪従がつま弾きつつ従います。

『源氏物語』では、この勅使を光源氏が勤め、第9帖「葵」にて“車争い”が起こります。
現在もちゃーんと、宮内庁掌典職より天皇さんのお遣いが遣わされます。
しかし、職員の皆様、大抵はいいお歳の方、光源氏の様な見目麗しい殿方とは参りませんねぇ(笑)。

勅使は、拝観者全員立礼にて迎えます。

行列が到着後、本殿にては、御幣物・祭文奏上、祝詞や東游が奏されます。
(恐らく、氏子関係者のみ観覧可)

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下々の私たち(笑)は、こちらの参道にて走馬(そうま)の儀を待ちます。

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走馬祝詞を奏上し終えた、寮の馬・賀茂の馬が一の鳥居へ。


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走馬の儀は、参道を一の鳥居~二の鳥居に向かって、一頭ずつ一気に走り抜けます。
烏帽子・浄衣・紫奴袴・木綿襷(ゆふだすき)を掛けた装束です。

この儀は、賀茂祭(葵祭)始源のご神託による儀式で、乗尻は賀茂県主同族会が奉仕されます。
参道での走馬の儀の後は、御阿礼所神館(みあれしょこうだて)にても走馬の儀が行われます。
(こちらは、非公開だそうです)

新緑の京都、どうぞ、おいでませ。


参考

写真:2010年5月10日 賀茂街道・上賀茂神社

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コメント

これから始まる大レース♪
今年は見られました?
それよりは病院の方が気になっているのですが。
お会いするとなんだか元気そうで、じゃあってんで夜遅くまで遊んで頂いたりしちゃう訳ですが、元気元気!って訳ではないんですよね。
今さらながら申し訳なく。
快方に向かってますか?
いけこさんの身体が心配です。

投稿: 外付け胃袋 | 2013.05.16 00:29

おはようございます、外付け胃袋様

残念ながら、意外と病院が伸びてしまいまして・・・。
検査値がちょーっと悪くって。とほほ。
葵祭、今年は見ることが出来ませんでしたの・・・。
だから、晴れたのですね(笑)。

いやいや!こちらこそ、お忙しいのにわがままばっかり!
いっぱい引っ張り回してしまい、恐縮です。
でも、楽しいんですよぅ。
ご心配、本当に有難うございます。

投稿: いけこ | 2013.05.20 10:11

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