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2012.05.16

15年振りの順延葵祭・走馬(そうま)の儀

※写真は全て2010年の葵祭です。

今年の葵祭は、久方ぶり、それも15年ぶりの雨天順延だそうです。
本日は晴れたようで、良うございました。

京都の三大祭のトップ飾る葵祭、現在は、勅使代より斎王代が注目されますが、元々は宮中の行事です。
古典籍で、「祭り」とあれば、それは葵祭を指します。


まずは、このお祭りに欠かせない植物、フタバアオイをご紹介します

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フタバアオイはウマノスズクサ科フタバアオイ属の多年草で、
茎が二股に分かれ葉を付けることから、この名が付きました。


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この時期、フタバアオイには花が咲きます。
俯きがち、しかも葉っぱの下に咲くお花は、地面すれすれまでにしゃがみ込まないと見えません。

フタバアオイは別名をカモアオイとも呼ばれます。
上賀茂・下鴨神社の神紋になっています。
あの有名な徳川家の三つ葉葵紋は、この神社の神紋に由来します。


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フタバアオイと共に、行列の貴人の挿頭(かざし)となるのは、桂の木です。
カツラ科カツラ属の落葉高木です。
葵は女性を、桂は男性を象徴していると言われています。


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行列は、御所を出発し、下鴨・上賀茂両神社へと参ります。
今年は雨天順延だったため、社頭の儀のみ昨日行われた模様です。
私が行列を眺めるのは、賀茂街道が多いです。
賀茂街道は、この時期、欅などの新緑のトンネルをくぐりながらの行列の運びがゆかしく、
また、道幅も狭いので、行列が間近に見られますし、賀茂川も近いので、一息入れることも出来ますので。


写真は、斎王代女人列の騎女(むまのりおんな)です。


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路頭の儀の間は、斎王代は腰輿(およよ)に乗られます。


上賀茂神社にて、行列は皆、馬や乗り物を下り、徒にて参拝です。
GW中に、同社にて「賀茂競馬(くらべうま)」を奉納した乗尻(のりじり)を先頭に、
警護列:素襖(すおう)・看督長(かどのおさ)・検非違使志(けびいしのさかん)・検非違使尉(けびいしのじょう)
内蔵寮官列:山城使(やましろづかい)・衛士・内蔵寮史生(くらりょうのししょう)
馬寮官列:馬寮使(めりょうづかい)
風流傘を挟み
斎王代女人列:蔵人所陪従(くろうどどころのべいじゅう)・命婦・女嬬・童女・斎王代・騎女・内侍・女別当・采女(うねめ)
勅使舞人陪従列:前導・勅使・舞人・陪従・内蔵使
と続きます。
列後方に、桜・橘・藤や葵桂にて飾られた牛車も追従します。


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御所・下鴨神社・上賀茂神社には、有料観覧席にて見学することも出来ます。


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蔵人所陪従は、雅楽を奏しながら鳥居をくぐります。


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斎王代は腰輿(およよ)から降ります。
五衣裳唐衣(いつつぎぬからぎぬ)、つまり、十二単衣の上に小忌衣(おみごろも)を着せかけ、檜扇(ひおうぎ)を手に、髪は垂髪(おすべからし)、頂に心葉(こころば)を言われる金属と玉の飾りを付け、額の両側に日蔭糸(ひかげのいと)を垂れます。

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小袿(こうちぎ)姿に打袴の騎女(むまのりおんな)もよいですが、私は女人列では采女(うねめ)の衣裳が素敵だと思います。
采女とは、元々は天皇皇后の側仕え(主に食事の奉仕)の女官でした。
地方豪族の娘が人質として献上されたのが始まりで、そこから巫女へと派生したと言われます。

行列では、斎院の神事を司る女官で、絵衣(えぎぬ)の上に青海波の文様の唐衣、その上に、千早(ちはや)という薄絹を纏い、切袴とよばれる短い袴を履きます。
斎王代と同様に、頂に心葉(こころば)を言われる金属と玉の飾りを付け、額の両側に日蔭糸(ひかげのいと)を垂れます。
心葉と日蔭糸を装束に持つ者は、神様に奉仕する役割です。

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現在は、葵祭は斎王代女人列が注目されますが、本来はこちらの勅使列がメインです。
勅使は四位近衛中将が勤め、黒色の太刀はきの衣冠束帯姿。
練歩(れんぽ)というゆったりとした歩き方で進みます。
後ろに、東游(あずまあそび)を舞う武官を従え、「河霧」の銘を持つ和琴を陪従がつま弾きつつ従います。

『源氏物語』では、この勅使を光源氏が勤め、第9帖「葵」にて“車争い”が起こります。
現在もちゃーんと、宮内庁掌典職より天皇さんのお遣いが遣わされます。
しかし、職員の皆様、大抵はいいお歳の方、光源氏の様な見目麗しい殿方とは参りませんねぇ(笑)。

勅使は、拝観者全員立礼にて迎えます。

行列が到着後、本殿にては、御幣物・祭文奏上、祝詞や東游が奏されます。
(恐らく、氏子関係者のみ観覧可)

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下々の私たち(笑)は、こちらの参道にて走馬(そうま)の儀を待ちます。

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走馬祝詞を奏上し終えた、寮の馬・賀茂の馬が一の鳥居へ。


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走馬の儀は、参道を一の鳥居~二の鳥居に向かって、一頭ずつ一気に走り抜けます。
烏帽子・浄衣・紫奴袴・木綿襷(ゆふだすき)を掛けた装束です。

この儀は、賀茂祭(葵祭)始源のご神託による儀式で、乗尻は賀茂県主同族会が奉仕されます。
参道での走馬の儀の後は、御阿礼所神館(みあれしょこうだて)にても走馬の儀が行われます。
(こちらは、非公開だそうです)

新緑の京都、どうぞ、おいでませ。


参考

写真:2010年5月10日 賀茂街道・上賀茂神社

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コメント

一日順延しても水曜日、、、残念ヾ(^^;)

でも昨日の葵祭を楽しみにお仕事休まれた方はもっと残念だったでしょうねA^^;

投稿: Milk | 2012.05.16 09:51

いけこ様、こんにちは

御身体の方、大事なく

本当に、よろしゅうございました^^


御自愛くださいね


葵祭、順延の晴天♪

X4で、がっつり切りたいんですがね~

残念ながら、がっつり仕事でございます^^;

浮世やなぁ~

投稿: 高兄 | 2012.05.16 10:13

賀茂街道ってもしかして土手の上の道って事です?
私は歩いたんでしょうか?
とにかく。
新緑の中の行列見物は良いですねぇ。
近いってのも良いですが、萌える緑に典雅な衣装が映えそうです。
次回はデジイチで!

投稿: 外付け胃袋 | 2012.05.17 00:38

こちらの記事にリンクを張らせていただきました。いつもながら、良く書けていますね!

投稿: 老後は京都で | 2012.05.17 04:01

いけこさん、先日は誕生日のお祝いコメントありがとうございました(*^_^*)
この歳になるとあまりお祝いもされないので嬉しいやら気恥ずかしいやら…(^_^;)

葵の花はじめて見ました!
山野草の類に似ていますね。
形がかわいらしいなとおもいます。

葵祭りは『ザ・祭り』ですね。
「鴨川ホルモー」の彼らはこのお祭りに参加して話が展開していくんですよね。
あぁ~その空間に行きたいっ。(笑)

穴窯の作品焼けてもって帰ってきました。
今回もいい作品できたと自画自賛。(^_^;)

投稿: ちょるちょる | 2012.05.17 08:24

順延翌日がお天気でよかったこと
美男子ならばきっと斎王代もかすんでしまう
ことでしょう(^-^;

体大事にね。あと40日カウントダウン。

KATAGAMI Styel展が7月から京都で始まります。
ぜひ行ってみて。おもしろいです。
この形も昔の着物の文様から来ているのではと思うと身近なものも見る目が変わります!

投稿: きくみ | 2012.05.20 22:58

おはようございます、Milk様

今年も順延ながらも、無事に祭が終了致しました~。
私の個人的な考えなんですが、祭が終わると夏を感じます(笑)。
暦の上では十分に夏なんですが・・・。
今年の斎王代は、母校の後輩ですのよ。

投稿: いけこ | 2012.05.21 09:18

おはようございます、高兄様

ご心配有難うございます~。
ちょっとまだまだグレーゾーンなんですが、後半の検査も頑張って乗り切りますね。

順延でしたが、お陰で雨に洗われた清々しい祭の行列であったかと。
雨も禊ぎと考えましょうかね。

投稿: いけこ | 2012.05.21 09:22

おはようございます、外付け胃袋様

この賀茂街道は北の方にございまして。
御所よりももっと北でございます。
残念ながら、前回ご上洛時には歩いておりませんの。
春は桜が、この時期は新緑と、お天気の好い日はお散歩にもってこいなのですよ。
お弁当持ってとか。
次回ご上洛時、いいお天気でしたら、ピクニック致しましょうね。

投稿: いけこ | 2012.05.21 09:25

おはようございます、老後は京都で様

今年の記事ではないので、恐縮ですが。
文中リンク、有難うございました。
是非、ご移住後は賀茂街道や、上賀茂さんで優雅にご鑑賞下さいませ~。

投稿: いけこ | 2012.05.21 09:27

おはようございます、ちょるちょる様

お誕生日、おめでとうございます!
新天地にて、ご家族の皆様とお幸せな一年になりますように。

葵のお花、俯きぎみなところが、およよに乗られる斎王さんみたいでしょう?
中々見えそうで見えないところが、思わせぶりなのです(笑)。

京都はお祭りに学生アルバイトが欠かせません。
代々伝統的にこのお祭りはここの大学の学生さんや、祇園祭も山毎にどこかの大学の学生が固定で決まっているのです。

おっ!穴窯焼けましたか!
御ブログに拝見に参ります~。

投稿: いけこ | 2012.05.21 09:38

おはようございます、きくみ様

雨で禊ぎも済み、無事に今年も葵祭が終了しました~。
平日ですから、順延だとせっかくお休みされた方にはお気の毒でしたが・・・。

もう後1ヶ月ちょっと。
お江戸に参りましたら、退職祝いにご飯食べに付き合ってぇ~。

KATAGAMI Styel展、お、何処の美術館かな?
探して見ます~。
来週は、七条の博物館の陽明文庫展にゼミ友達と行く予定です。

投稿: いけこ | 2012.05.21 09:44

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