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2010.07.29

祇園祭2010 宵山 八坂神社石見神楽奉納 「天神」「恵比寿」「鍾馗」」「黒塚」「大蛇」

去年の宵山で、初体験の石見神楽に魅せられてしまいました。
「どんちっち」と表現されるお囃子は、勇ましく軽快。
絢爛豪華な衣裳を身に纏い、素面の舞ありの雄壮さ。


なので、今年もお手伝い後、ばたばたと八坂神社へ。
第二演目目からの鑑賞となりました。

「天神」

「こち吹かば匂ひおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」
「天神」とは、藤原時平の讒言によって、太宰府に左遷された菅原道真が、
お供の拆雷を従えて、無念をはらすというお話です。
時平は悪しき心のため悪鬼になっており、それを道真が退治にするという筋書きがとられています。


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道真役は始め、面を付けて登場します。
道真と従神の拆雷(さくいかづち)の舞。


時平との戦い。

「恵比寿」

大人(美保神社へ参拝した旅人)が、宮司から縁起を聞きます。
「恵比須様が磯辺で釣りをされることがある」と聞いた大人は磯辺で待ちます。
すると、恵比須が現れ、磯辺で見事鯛をつり上げます。
本来は、この大人の参拝シーンからなのですが、今回は省略され、恵比寿様が登場するところからの上演でした。
菓子撒き(紅白餅や飴など)や、観客席へ釣り糸を垂れたりと、大変御目出度い演目とされているそうです。

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「鍾馗」

民を苦しめる疫神を、鍾馗様が茅の輪と十束の宝剣でもって、退治する神楽です。

元々、鍾馗様は中国唐代の実在の人物だと言われています。
高熱で病に伏した玄宗皇帝が、悪い子鬼を大きな鬼が退治する夢をみます。
鬼は、鍾馗と名乗り、自分は科挙に落第し、宮中で自殺した学士であり、それを唐初代皇帝が手厚く葬ってくれた恩義を返したく参上したと言います。
目覚めた玄宗皇帝は、病が癒えていることに感動し、絵師に鍾馗の絵姿を描かせたところ、夢に出てきた鬼そっくりであったのです。
以来、玄宗皇帝は、鍾馗の絵姿が邪気を祓う力があるとして、人民に流布させたそうです。
京都ではよく、町家の屋根におられ、往来から家に悪いモノが入ってこないよう、ぐっと睨んでらっしゃいます。

そして、この鍾馗様、茅の輪を持って舞っておられます。
夜遅く、ある旅人が宿を求めました。
裕福な兄は断り、貧しいながらも弟の将来は旅人をもてなしました。
後に、その旅人は自分が須佐之男命であると正体を明かし、お礼に災厄などを“蘇民将来”の名前を持つものには下さないので、目印に茅で作った輪を腰に下げるようにと約束されたのでした。

石見神楽の六調子神楽では、なぜか、この「鍾馗」は須佐之男命とされております。
唐の国に渡った須佐之男命は、蘇民将来への恩返しのため鍾馗大臣と名乗り、茅の輪をもって疫病を退けますが、その怨念が日本へ渡り人民を苦しめるので、これを再び退治するというお話しになっています。

八坂神社の御祭神が、須佐之男命ですし、護符の蘇民将来の茅の輪から、宵山に奉納されるのにぴったりの演目と言えましょう。

「黒塚」

諸国修行中の法印と剛力は、陸奥国那須野ヶ原を通りかかります。
日が暮れたので一軒の家で宿を求めると、妖艶な女主に仕事をすることを条件に一夜の宿を与えられます。
宿中、悩みを相談され、法印がこれに仏の教えを説きます。
剛力が女性の美しさに魅せられるうちに、恐ろしい九尾の狐が姿を現します。
剛力は狐に食べられ、法印は命からがら逃げ出します。
勅命を受けた三浦介と上総介が、天の鹿児弓と村雲の宝剣のご威徳により、見事悪狐を退治します。

石見弁でやり取りされる剛力と法印のアドリブいっぱいの掛け合いが楽しい演目です。


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悪狐の面は、顎の部分がカクカク動きます。


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悪狐は、お囃子の太鼓に登ったりと舞台上を走り回ります。

「大蛇」

高天原を追放された須佐之男命は、出雲へとやって来ました。
嘆き悲しむ老夫婦と美しい娘がおりました。
足名椎(あしなづち)が申すには、「恐ろしい八岐大蛇が住み、毎年、娘がさらわれます。最後の稲田姫もとうとう大蛇にさらわれるので、嘆いています」と。
話を聞いた須佐之男命は、「姫を妻としてくれるなら、大蛇を退治する」と告げ、大蛇に飲ませる為、毒酒を作らせます。
やがて、大蛇が現れ、毒酒を飲み酔い伏したところを、十束剣(とつかのつるぎ)で退治します。
この時、大蛇の尾から出た剣は「天村雲剣(あめのむらくものつるぎ)」と名付けられます。

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大きな大蛇が3匹も現れ、スモークがたかれ、大蛇の目が光り、口から火を噴く、なんともダイナミックです。
毎度、最終演目に上映される、花形の演目です。


いつか、本場の石見で鑑賞させてもらいたいと思っております。
10月からが御神楽シーズンのようですので、ちょっとお出かけしてみたいなぁと。
奉納終了後、「久佐西組神楽社中」の皆様と一緒に、境内の観客全員で石見流の手締めでお開きとなりました。

どの演目も、最後に寿ぎの剣舞があるのが、印象的でした。
あな、めでた、あな、たふとの御舞や。


参考

写真:2010年7月16日 八坂神社にて

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