« 東京雑記 その2 歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 その1 | トップページ | 幸せな頂き物 »

2010.01.28

東京雑記 その3 歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 その2

Dscf1944


第一 春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)
曽我五郎/橋之助
曽我十郎/染五郎
静御前/福助

江戸時代から、年が明けての初芝居は“曽我もの”が吉例だったそうです。
今回の演目は、それに加えて、七草の趣向を取りこんだ新春らしいおめでたい演目です。
そういえば、曽我ものは、一昨年の顔見世にも一幕目でしたね。
曽我ものの敵討ちのあらすじは、一昨年の正札附根元草摺をご参考に。


「春調娘七種」も同じく、仇である工藤祐経の館に忍び込んだ曽我兄弟。
仇を討たんと血気にはやる五郎や十郎を、静御前が諫める所作(踊り)のお芝居です。

何で?ここで静御前?と思ってしまいますけれど、そこはお芝居の世界ということで(笑)。

橋之助さんの五郎は、おおどかな若武者ぶり。
染五郎さんの十郎は、ともすればお姫様のような柔らかな若殿ぶり。
福助さんのすっきりとした赤姫様といい、華のある3人の瑞々しい舞台でした。
一緒に七草を叩く仕草は楽しく、衣裳も明るくお正月らしい華やかな演目でした。


第二 梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)
    鶴ヶ岡八幡社頭の場
梶原平三景時/幸四郎 梢/魁春
俣野五郎景久/歌昇 大名山口政信/由次郎
大名川島近重/種太郎 大名森村宗連/宗之助
剣菱呑助/秀調 六郎太夫/東蔵
大庭三郎景親/左團次

あらすじは、、一昨年の梶原平三誉石切をご参考に。

ですが、ちょっと演出が記憶している顔見世の時と違いました。
浅葱幕が落とされると舞台には既に、梶原方も全員うち揃っております。(花道無しなの~?、残念)
また、途中で大庭に文を持ってくる奴も登場せず、大庭は既に書状を受け取ってて?でもまだ読んでない?という不思議な設定でした。ややこしいよぅ。


期せずして、ご兄弟それぞれの梶原を鑑賞することが出来ました。
ご兄弟、吉右衛門様と幸四郎さんとお声が似てますねぇ。
科白が時々少々聞き取りづらいところがあって、
似ているからこそ、ついつい比べてしまって・・・。ごめんなさい~。
前回は、吉右衛門様に首ったけだったので(笑)、今回は他の役者さん達も合わせてしっかりと。


幸四郎さんの梶原は、スマートな梶原。とってもぴりっとした梶原を演じてらっしゃいます。
俣野役の歌昇さん(前回も演じてらっしゃいました)は、口跡も良く、愛すべき乱暴者。
大庭役の左團次さんは、ぐっとにらみをきかせた流石の風格。
六郎太夫役の東蔵は、町人らしい軽みが良い味。
梢役の魁春の必死な命乞いのいじらしさには、思わずふと涙が。


そして、来ました!剣菱呑助!
「牢にも大方、百年の孤独」、「大関(大勢)の前へ、引き立てられ」、「~を菊正宗(着せられて)」、「鬼(主)ごろしの罪に~」、加茂鶴、吉四六、黄桜、白鶴、白鹿と盛りだくさん。楽しい~!
お客さんもどっとわきます。


今回も、「役者も役者!」は聞けませんでしたが、梶原が退く花道で、大向こうさんから「役者、千両!」と声が掛かりました。
いいなぁ。


参考 


写真:2010年1月23日 銀座 歌舞伎座にて

|

« 東京雑記 その2 歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 その1 | トップページ | 幸せな頂き物 »

コメント

おはようございます
同じ演目を名優兄弟でご覧になれるとはいい体験でしたね
テレビ中継は夜の部で昼の部はダイジェストで放映されました
石切の場面もありましたが「役者も役者」はしっかりと
マイクに入ってましたよ。さすが初日ですね
私もテレビでもいいので比べてみたかった残念です
刺激を受け、今夜は吉右衛門さんの梶原平三を
ビデオ鑑賞です。

投稿: kame | 2010.01.30 09:53

ビルに立替とは味気ないですねA^^;
このよい雰囲気のまま新しくする方法はないのでしょうか?

この写真一生の宝物になりますね(*^_^*)

投稿: Milk | 2010.01.30 17:45

おはようございます、kame様

ご兄弟で、これほど梶原の演じ方が違うのだなぁとしみじみ思いました。
私が吉右衛門様びいきもあるのですが、幸四郎さんは、本当にすっきりとしたスマートな梶原でしたねぇ。
情のお芝居ですから、もう心持ちだけ愛嬌がほしいところと言うのは、おこがましいですが・・・。
「役者も役者!」あぁ~、聞きたかったです~。
やはり、お江戸ですねぇ、大向こうさんも賑やか賑やか。
「役者、千両!」の掛け声に、ちらりと三階席に目線を配る幸四郎さんの粋なこと!
とても良い掛け合いでした。

投稿: いけこ | 2010.02.01 10:39

おはようございます、Milk様

そうなんですよ~!
もったいないですよねぇ。悲しい。
丁度この日は、午前中は青空が眩しく、歌舞伎座も晴れやかに感じました。
まだまだ現役で頑張って欲しいところなんですけど・・・。

投稿: いけこ | 2010.02.01 10:43

ご無沙汰しております。
その節は大変申し訳ありませんでした。
なんとか復帰しております。

歌舞伎座、楽しまれてますね。
全然わからない世界です、歌舞伎。
いけこさんより見に行きやすい所に住んでいるのに行ってなくってすみません。
歌舞伎座は近代的なビルに生まれ変わるようです。
現在のものをできるだけ保存しようという話もあったようですが、某都知事が「銭湯みたい」と言ったせいで?保存しないことになったようです。
歴史は大切にしたいんですが、私都民じゃないもので。
こういう建造物の建て替えについては、国民審査をして欲しいものです。

投稿: 外付け胃袋 | 2010.02.02 00:13

こんにちは、外付け胃袋様

お具合は如何ですか?
お熱が出たとは知っておりましたが、
よもや、ご入院されていらしたとは存じませず・・・。
吃驚致しました。
どうぞどうぞ、ご無理なさいませんよう。
重ねて、ご養生でございますよ!!
外付け胃袋様、も~、心配ですよぅ。

歌舞伎座は、4月までさよなら公演を。
是非とも足をお運び下さいませ。
(3月にうまく出張があったら、もう一度参るつもりです、ご一緒にいかがですかー笑?)

銭湯みたいですと!?
いったい何処のどいつが!?
比翼入母屋破風!今ではお城や神宮などに残る城郭建築ですよ!
だからお風呂屋さんが真似したのですよぅ。
トホホ、主客転倒。
歌舞伎座、印象的な建物ですから、外国の方に人気のようでした。
開演待ちの間、沢山の観光客が写真を撮影にいらしてましたよ~。

投稿: いけこ | 2010.02.02 16:26

お初です、いけこ様。

京都に住む高兄(たかにぃ)と云います。

先日、わたしも壬生寺の節分狂言を観にいってきました。

自分のブログに、壬生狂言を載せながら、いろいろ調べているうちに、こちらのブログに辿り着きました。


何気にいくつか読ませていただきましたが、素敵なblogですね。


歌舞伎も相当お好きなようですねー

しかし、昨夜の京都は、お寒うございましたねーほんま。

投稿: 高兄 | 2010.02.04 20:04

初めまして、高兄様

この度は、コメント有難う存じます。
仰るとおり、立春とは申せ、寒うございましたわ。

高兄様も壬生寺へいらっしゃったのですね。
壬生狂言、「節分」は如何でしたか?
ちょっと間の抜けた鬼さんとしっかりちゃっかりの後家さんの遣り取りがユーモラスで、好きな演目なのです。
是非とも、春の「炮烙割り」もお出かけ下さいませ。
焙烙が盛大に割られる様は、何とも気持ちが良く、面白いですよ。

歌舞伎はまだまだ不勉強でして、お恥ずかしいです。
中村吉右衛門様のファンでして、目当てに出掛けているという有様のなのです。

今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
是非、高兄様の御ブログもお知らせ下さいますれば、大変嬉しいです。

投稿: いけこ | 2010.02.05 13:53

いけこ様
丁寧な、お返事おおきにです。

吉右衛門さんも、素敵な役者はんどすね。

高兄は、いけこ様ほど歌舞伎も詳しくなく、最近は、なかなか南座にも出向く機会がありません。

最後に南座の舞台を観たのは、勘三郎さんの襲名披露公演。

「義経千本櫻」の源九郎狐を好演されてました・・・・ああ、やっぱりこの人は麒麟児なんやなぁーと想ったものです。

blogは、まだ始めて1ヶ月ちょっとの新米blogerですが、よろしかったら観てください。

コメントなど残していただければ、幸いです。
壬生節分狂言の感想も、すこし触れてます。

いけこ様、こちらのほうこそ、
今後とも、よろしゅうおたの申します。

投稿: 高兄 | 2010.02.06 09:08

おはようございます、高兄様

御ブログ、お知らせ下さいまして、有難うございました。
是非とも伺わせて頂きますね。

歌舞伎ですが、私も一昨年の顔見世が、歌舞伎をほぼ通して見たのは初めてでございます。
後は、NHKのテレビや、幕見席で少しと言ったところのまだまだ若輩。
ですが、行く度にはまりそうで、恐いです。
お値段がねぇ(笑)。
勘三郎さんの襲名披露とは!
素敵ですね~。
勘三郎さんは、今回の歌舞伎座では、三幕目の「勧進帳」にて義経を演じてらっしゃいました。
これは、後ほどアップ致しますね。
義経はあまり動きませんので、少々物足りなく。
いつか中村座を見に行きたいなと思っています。

投稿: いけこ | 2010.02.09 10:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/84623/47403682

この記事へのトラックバック一覧です: 東京雑記 その3 歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 その2:

« 東京雑記 その2 歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 その1 | トップページ | 幸せな頂き物 »