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2009.10.01

秋来ぬと

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秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる 

『古今和歌集』 巻第4 秋歌上 169番 藤原敏行

過ごしやすくなりましたね。
スイスから帰って来てから、日本はまだまだ暑いなぁと思っておりましたが、
職場の金木犀は、昨日の雨に沢山花を散らせておりました。

古の人は秋を風によって。
後の世の人である私は、金木犀の香りに。

今日から、10月ですね。
10月になると、必ず思い出すこちらを。

空のすみゆき
鳥のとび
山の柿の実
野のたり穂
それにもまして
あさあさの
つめたき霧に
肌ふれよ
頬 胸 せなか
わきまでも


『中野重治詩集』 十月

参考

写真:2009年10月1日 職場にて  

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コメント

百人一首にも入ってますかね?
聞いた事のある句です。
おどろかれぬる、なのはなんででしたでしょうか?
ぬるって不思議な日本語だなーと。

ちなみに私が秋を感じるのは、梨、栗御飯、チョコレートフェア、月見バーガー、夏摘み紅茶……
いじきたなくて、すみません。

投稿: 外付け胃袋 | 2009.10.01 22:30

ウーム、中野重治、ですか。私の学生時代でも、あまり読む人のいなかった文学者ですが。さては、いけこさんは、相当筋金入りの文学少女???
それにしても、スイスから戻られて、当然皆さんがスイスの記事を予想しているところを、古今集の和歌でかわす、この意外性、たまりませんね。

投稿: S&Y | 2009.10.02 01:23

こんにちは、外付け胃袋様

藤原敏行は、仰るとおり百人一首に入っています。
「すみの江の 岸による浪 よるさへや 夢のかよひぢ 人めよくらむ」です。
「秋来ぬと」は百人一首ではないのですが、有名歌でよく引き出されますので、ご存じなのかと。

「おどろかれぬる」は、“気づかされた”と訳します。
ここの「ぬる」は完了の助動詞、「ぬ」の連体形です。
前に「風の音に“ぞ”」の係助詞がきますので、「ぬ」が連体形に変化し、終わります。
ですから、おどろく(動詞)の未然形+る(受身の助動詞)の連用形+ぬ(完了の助動詞)の連体形となります。
「秋来ぬと」のぬも完了の助動詞「ぬ」の終止形ですね。
これだけ、完了の助動詞が入っているので、作者は本当に「秋がきちゃったなぁ」と思って詠んだのでしょうねぇ。

何だか、古典の授業みたいになってきましたね・・・(笑)。

投稿: いけこ | 2009.10.02 14:43

こんにちは、S&Y様

いやいやいや!!私が読んだ本なぞ、ほんの少しですよ~。
お恥ずかしいことに、特にプロレタリア系はそれほど読んでもおらず。
中野重治も、長編には全く手が出せず、書簡集や短編、詩を少し。
この10月の詩を、大学生時代どこかで目にしまして、印象に残りました。


スイスは、只今あまりの写真の量に、せっせと整理中なのです(笑)。
だって、何処を撮っても絵になるのですもの!!

投稿: いけこ | 2009.10.02 15:00

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