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2009.02.12

當る丑年吉例顔見世興行 その5

第五 ぢいさんばあさん

美濃部伊織/仁左衛門   伊織妻るん/玉三郎
宮重久右衛門/翫雀   下嶋甚右衛門/海老蔵   
柳原小兵衛/門之助   山田恵助/桂三   
石井民之進/猿弥   戸谷主税/薪車   
宮重久弥/愛之助   久弥妻きく/孝太郎
 

演目の舞台は、江戸時代。朋輩との喧嘩が元で怪我をした義弟の代役として、伊織は京都へ二条城在番の任につきます。妻るんとは結婚一年ほどのアツアツ。子どもも生まれ、評判のおしどり夫婦です。るんが弟の短慮を諫めている時、伊織が甚右衛門を伴って帰宅します。囲碁に勝ち、上機嫌の伊織に、不機嫌の甚右衛門は些細なことでつっかかりますが、伊織は相手にしません。
このことが次の遺恨に繋がるとは・・・。
伊織とるんは、屋敷にある満開の桜の下で、一年間の別れを嘆きます。

るん(玉三郎)の若々しい新妻っぷりが何とも麗しく、伊織(仁左衛門)の妻にぞっこん惚れ込んだお茶目な色男ぶりが素敵です。2人の新婚アツアツぶりに、観客は照れ笑いです。美しい玉三郎さんの立ち居振る舞いに、鈴を転がすような声とはこのことと思う、たおやかな声にほわーんとしてしまいます。

場面は変わって、京都の鴨川の料亭の床。在京3ヶ月の頃、伊織は質屋で手に入れた古刀を披露するため、酒宴を開きました。月夜の下、気のあった朋輩達と宴もたけなわの所へ、酔った甚右衛門が乱入してきます。甚右衛門は、この宴には呼ばれていなかったのです。実は伊織、刀を買うための金子が足りず、甚右衛門に不足分を借りたのでした。腹いせに甚右衛門は、散々に伊織にからみ、なじります。堪りかねて伊織は、ついに甚右衛門を手に掛けてしまうのでした。


この役の海老蔵さん、ネチネチと嫌みったらしくて、ホント、むかつく嫌なヤツなんです!!酔ってからむところなんて、目が凄惨なほど。でも、観客にそう思わせるなんて、演技力あるいい役者さんである証しなんですよねぇ。しかし、嫌―なヤツです(笑)!!


この一件で、当初は1年間の別離の予定であった伊織(越前丸亀藩預け)とるん(子ども没後、黒田家奥女中へ奉公)は、とうとう、37年もの間、離ればなれになってしまったのです。
伊織とるんの家は、るんの弟の息子夫婦(久弥:愛之助、きく:孝太郎)が住んでおり、恩赦があり37年ぶりの再開の2人のため、心づくしで出迎えます。
歳月にすっかり姿を変えてしまっても、最初のうちは、2人がお互いにそれとは判らぬままにも、お互いを思いやり、また、伊織のちょっとした癖(鼻に手をやる癖)に、るんがはっと「だんな様か?」と絶え入りそうな声を掛ける切なさに、ぐっときます。歳を経た老夫婦の絆にじんわり、ほろっとしました。


お二人の見事なぢいさん、ばあさんの変化に吃驚しました。
しかし、愛之助さん出ずっぱりでしたね~。どの演目でもそれぞれ雰囲気があり、なんとも華のある役者さんに感じました。大阪の上方歌舞伎を見に行きたくなってしまいましたねぇ。(しっかりファンになってます笑)

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