5月26日、6月2日の二日間、相国寺承天閣美術館の若冲展へ行って来た。
去年の「プライスコレクション」とはまた違った趣を感じるのは、展示がお寺さんで行われるからだろうか。
いや、元はと言えば、若冲の絵画は、供養のための寄進。
寺院で見ることこそ、本来の姿なのだろう。
(実際にはとんでもなく人が多く、欲を言うなら、係員の人ももうちょっとうまく人をさばいてほしかった)
今回の目玉は何と言っても、「動植綵絵」だ。
そして、「鹿苑寺大書院障壁画」。
全幅揃って見ることが出来るのは、恐らくもう、生きてる間はないであろうと思う。
1回目は終わり頃着物で、2回目は朝一番に自転車で行ってきた。
若冲と相国寺はとても関わりが深い(若冲のお墓もある)。
“若冲”の雅号も、113世である梅荘顕常大典禅師が名付けた。
名だたる画家、円山応挙、与謝蕪村、池大雅、曾我蕭白が活躍した時代でもある。
第一展示室で、床の間を原寸大で再現展示されていた「月夜芭蕉図」をみる。
若冲、44歳の作品だ。
蕩々と降り注ぐ、月光。
照り返し、ちょっとした風にでも切れてしまう芭蕉の葉の風合いが見事である。
墨の淡色はそのまま、月の光なのだ。
また、燈台が配され、ほの暗い中での鑑賞がまた、いい。
替わって、色彩画の第二展示室へ。
「動植綵絵」は「釈迦三尊像」と合わせて全33点、永代供養のため寄進された。
しかし、相国寺は廃仏毀釈で困窮、1889年「動植綵絵」を皇室に献上。一万円(現30億円程度)下賜。
以来、これらは宮内庁、相国寺とで分蔵されることとなった。
相国寺は再三、宮内庁へ“里帰り展示”を求めて、この度、開基足利義満600年忌として、
実に120年ぶりの再会である。
濃密で圧倒的な存在感。湧き上がるエネルギーが眩しい。
裏彩色(絹地の裏側から黄土色で彩色)などの高い技術。
みっちりと書き上げられるが、随所にわざとのような虫食いや穴とも言える空間。
枯れ折れた枝、何故かいる“はぐれもの”たち。
若冲はそれらに自分を託したのだろうか、それとも、ただただ“ある”ということを写したのだろうか。
200年経て、その「思い」を鑑賞する贅沢さ。有り難いことである。
(しかし、鑑賞に浸れないぐらい、人が多いのよ。くすん。)

チケットブースにたどり着くまで、90分。
美術館入口にたどり着くまで、70分。
入口から、第2展示室まで60分。
とんでもない行列でした。
美術館の全景が全くわからなかったので(行列+テントのため)、
後日また、違う展示を見に行きたい。

庫裡の横に、グッズ売り場。境内ならでは。
図録、絵はがきセット+バラ、ファイル、Tシャツ。
※買ったものは後でアップします。
参考
写真:2007年6月2日
最近のコメント